富津市(友好都市)との交流事業
7月27日、甲州市と友好都市である千葉県富津市へ交流事業で行ってきました。昭和52年12月、旧塩山市のときに姉妹都市となり、甲州市になってからは友好都市としてトータルすると46年関係が続いています。
私は、小学6年生のときに富津市へ交流事業で連れて行ってもらったことがあり、2度目の訪問です。小学生のときは、2泊3日で、塩山からは各小学校の代表数名ずつが何班かに分かれて、市内の小学生たちも仲良くなることができました。富津市に行った際には、地元の小学生との交流もありました。下の写真は当時のものです。
今回の交流事業では、マメノキドッグパークの視察をしてきました。
富津市企画制作部資産経営課の方、信栄開発株式会社代表の曽根様にご説明とご案内をいただきました。
マメノキドッグパークは、H20年に閉校した旧環南小学校を活用して運営しています。閉校後は、NPO団体による収穫体験や地元の協力で維持管理が行われていたそうですが、年々事業が縮小していったり、管理も難しくなってきたり、活用したい事業者がいても、簡易水道のままで上水道が入っていないため利活用ができなかったりと様々な事情があったようです。
令和2年に富津市公共施設再配置推進計画が策定されたこと、令和3年に上水道が利用できるようになったことなどが後押しとなり、施設の利活用が検討されたそうです。
【概要】
旧環南小学校の建物・敷地に新たな価値を創出し、地域コミュニティの活性化や賑わい、地域振興につなげるため、利活用事業者を公募し施設を貸し付ける
【方法】
土地は有償貸付、建物は無償、事業期間は10年以上20年以内
条件には、現状有姿で事業者負担により、施設の維持管理運営することや、災害時の緊急避難場所、ドクターヘリランデブーポイントの利用を認めることや、地域に根差した事業運営などがあります。
プレゼンテーションによる審査の結果、現在運営をおこなっているのは、信栄開発株式会社と株式会社マメノキの共同事業だそうです。
校庭は、大型犬、中型犬、小型犬にそれぞれフェンスで区切られたドックランがあり、このほか校舎3階に屋内ドックラン(小型犬)を整備中だそうです。
下の写真、水道場のところは、ワンちゃんの足を洗うことができる場所だそうです。ガラスのタイルが敷き詰められていました。細かいところにもこだわりがあり、整備がよく行き届いていました。
また、校舎内1階家庭科室があったところは、カフェになっており、ワンちゃんも一緒に過ごすことができるそうです。トイレの前の壁や机など、いたるところにリードをかける場所があるので、安心して過ごすことができる空間になっていました。
校舎2階は、教室を改装してバームクーヘンの製造工場として活用されていました。もとが小学校の校舎で、天井が低いこともあり、天井に配管することができなかったため床を30㎝底上げし、その下に水道などを配管しているそうです。
窓のサッシを見ていただくと、30cm床が上がっている様子がわかるかと思います。
敷地内には、校舎のほかに屋内運動場や教員住宅もあったそうですが、屋内運動場と教員住宅は事業者負担で解体し、その跡地を駐車場として、何かの時にはヘリコプターランデブーポイントに使うことができるようにしているそうです。現状有姿という貸付のポイントからすると驚きましたが、市としてはありがたい申し出であったと容易に察することができます。行政が解体するには、解体設計にも解体工事どちらにも費用が発生し期間も長くかかりますが、民間が行うと期間も費用も圧縮してスピーディに行うことができるのが良い点だと思います。
また、施設内の改修工事は事業者負担で行われており、もしも契約更新とならない場合も原状回復という点は相談しながらということのようで、事業者と市の間で、合意形成が丁寧に行われている様子も伺うことができました。
旧環南小学校のある地域は、住民が約200~250人ほどのところで、閉校するときには使えるうちは地元で使っていこうという話になったそうなのですが、地元で管理していくのはだんだん難しくなっていったようです。市としても方針が定まったときには、住民と話し合いや説明を丁寧に行っていったそうです。
のちの懇親会の中で、高橋市長が
もともと住民が少ない地域で訪れる人が増えると不安の声も聞かれるそうですが、そういう課題があると気づかされることや、住民が望むことなど行政と住民とでよく話し合いを持っていくことが大事であるというようなことを話されていました。
懇親会の後は、場所を富津海水浴場へ場所を移して30分ほど、富津市民花火大会を見て帰路につきました。花火大会の会場で、小泉副市長から、岡根教育長をご紹介いただき、小学6年生で訪れた際の良い思い出をお話させていただきました。
受け入れをしていただきました、富津市長 高橋恭市様、副市長 小泉義行様、富津市議会議長 平野英男様はじめ市議会議員の皆様、議会事務局の皆様、ありがとうございました。これからも友好関係が続き、両市がともに発展していきますよう願っています。