平成30年12月定例会【一般質問:空き店舗対策について】
第2次総合計画基本施策の4商工業の分野においても主要施策の一つとして空き店舗対策が掲げられています。さらに商工業振興計画が制定され、市としても中心街の賑わいや商工業の発展に力をいれているところでもあります。
そこで、平成30年3月定例会にて、空き店舗対策について質問をしましたが、その後の進捗状況について質問をしました。
1)進捗状況について
・空き店舗の調査の状況については、塩山駅周辺20店舗に訪問調査を行い、貸し出しについて前向きかどうかについて聞き取り調査が行われたが、その後については現在検討中。
・市の窓口において借りての相談件数は、平成30年度は11件の相談があり、5件は前向きに検討中。今年度の空き店舗対策補助金の申請はまだない。
2)空き店舗を活用したいという事業者はいるが、マッチングが進まないのはなぜか。
出店希望者の要望と市で持ち合わせている情報とが必ずしも一致しないため、マッチングが進まない。
商店街の店舗では少し手狭だと感じる方は市街地の一軒家を希望する人や、空き家をリフォームして、そこで何か事業をしてみたいというような場合もあると思います。甲州市には空き店舗も多いですが、
空き家も数多くあります。少し発想を変えて、空き店舗だけではなく空き家情報と共に提供できるようなシステムが構築されると良いのではないかと提案させていただきました。
3)中心街の賑わいの創出として、現在進行している新たな取り組みは?
市民グループによるワインフェスや、塩山朝市などが行われているが、今後、塩むすびにて、朝市などの実施なども検討されているそうです。
最後に、空き店舗対策について考えること。
現在、甲州市では空き店舗対策事業にて、関係各所の尽力のおかげで、少しずつではありますが、成果もあり、閉められたままのシャッターが開き、新規出店の店舗も見かけるようになりました。
しかしながら、商店街には閉まったままの店がまだ目立ちます。
空き店舗対策では、新規出店後における市の協力も、大事です。前回の9月定例会では、中小・小規模企業者を支援するための条例が可決されたばかりです。
行政が、市民が、
小売店を応援していこうという条例です。
3年間事業を継続できれば本物という話を以前はよく耳にしましたが、いまは1年持たせるのも大変です。
空き店舗対策補助金の対象になれば新規出店した際、1年間の家賃補助が受けられます。その間に事業を起動に乗せることができればよいのですが、あまり客足の多くない店舗もあります。
空き店舗対策では、
新規出店者がここで事業をしたいと思えること、
新規出店者が事業を継続できることが
重要です。
そのためには、やはり、街ににぎわいを取り戻すということが一番です。
およっちょい祭りのときや、
その他のイベントのときには、
多くの方が塩むすびや市役所庁舎周辺に集まります。
人が歩く、店を出す、買い物をする。
単純なことですが、今の甲州市の商店街では、
これをなんとかしなければ、
対策しなければならない
というのが現状です。
商店街には中心的なリーダーや若手の商業者が不足しています。また、中核的なグループとして役割を果たしてきた商店街の組合も街を牽引する力が弱まっています。
空き店舗の活用には、不動産オーナーとの交渉が伴いますが、商店街や地域の関係者だけでは調整が困難な場合もあります。地域をよく知る不動産業界や他団体と連携することで空き店舗対策が進むことも考えられます。
しかし、それには補助金や制度の違いもあり、難しいところもあります。
だからこそ、こうしたことこそ市が大局的な立場から関わっていく必要があると、私は考えています。
空き店舗を生かした商店街づくりは、短期間ではなし得ません。
第二次総合計画で市が描いている将来像を実現するためにも、空き店舗対策への積極的な取り組みをこれからもチェックしていきます。