山梨県市議会議長会議員合同研修会(前期)
8月2日、山梨県市議会議長会の議員合同研修会がアピオ甲府で開催されました。2時間の講演です。
今回の講師は、早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員 清水克士氏で、内容は「これからの地方議会~政策立案と議会広報広聴の重要性~」についてです。
清水氏は元大津市議会の事務局長で、14年間で行った議会改革についてもお話がありました。大津市議会と言えば、オンライン会議を始め、全国市議会の中でも先進的な取り組みが数多くあり、マニフェスト大賞を受賞されたこともあります。私が1期目の時に議会改革の一環でタブレット導入の動きがあったときに、大津市議会の議会改革についても資料をいただき研究したことがありました。
甲州市議会でも議会改革は続けられていますので、今回の講演は本質を見失わないために大変勉強になることばかりでした。
議会改革は誰のため?
この点については、一番大事にしなければならないことです。議員のための改革ではなく、議会は市民の代表であり、議会改革が市民福祉の向上につながるべきです。議会改革は、議員間で話し合うことが中心になるので、この点を常に意識していなければなりません。
憲法、地方自治法で規定されている地方議会の役割、法律の範囲でできることを意識し、さらに市民のための議会として、2元代表制としての議会として、その役割を果たしていかなければなりません。今回の講演で気づきや刺激をいただきました。
また、清水氏は、具体例の一つとして、タブレット導入の話をしてくださいました。ちょうど甲州市議会でも議論されているところです。
私が1期目のときは、ICT研究会に所属していたので、コロナ禍にあり、共通端末導入が進められそうになっていましたが、ずっと反対し続けていました。理由は無駄であり、市民のための議会改革になるとは思えなかったからです。様々な議論があり、何度もこの協議は沸いては沈みを繰り返し、1期目のときには共通端末の導入には至りませんでした。
2期目に入り、また議会改革研究会に所属しています。少し議論が変わり、市民に開かれた議会へとしていくために効率性が検討されています。その中で、今年度の予算内において、議会内の会議システムの構築が進められています。
会議システムについても、前期からの引継ぎ資料もあり、議会改革の中で十分な検討を経て、ランニングコストも含め非常に安価で使いやすいシステムの導入へと至ることができました。会議システムを入れると、なぜかまた共通端末導入の話がわいてきます。
なぜ、共通端末でなければならないのか!?
未だに合理的であり納得できる意見はありません。
共通端末を導入することで得られる成果は、市民にとってどのようなものがあるのか。なぜ、個人端末はダメで、共通端末なら良いのか。すでに導入している議会での活用を聞けば、共通端末以外でも個人所有の端末(スマホ、パソコン等)でもログインして資料を閲覧しています。
共通端末を導入するとなれば、多額の費用が必要です。ほとんどの議会が、議会費内で共通端末代を支出していますが、山梨市では議員報酬からリース代を差し引いているそうです。
甲州市議会でも、十分に話し合いを重ね市民のためになる議会改革となるように進めていきます。